７月の秋山郷vol.3


　誰もいない…どころか、管理の人さえも「あなたひとりなので…」と帰ってしまうという、まさに貸し切りのキャンプ場で一夜を明かし、夜明けの露天風呂で身体を覚醒させた直後にひとり呆けていたら、突然ひょっこりと現れたオトコがひとり。毎回のことですけど、ナベちゃんの気力体力にはビックリです。


　彼がテントを張り終えたら、さてどうしましょ？と相談開始。「コーセーたちが来るんだか来ないんだか。携帯が通じないからわからないんだよねぇ〜」「昨日、合流じゃなかったの？」「雨がひどいからって、手前の馬曲で泊まるとか泊まらないとか」「ふぅ〜〜ん…」


　奥志賀林道を抜け、草津を越え、ナベちゃんが気になるという群馬の温泉に２台で走ることにしました。「さっき、奥志賀走ってきたばかりだよね、ナベ？」このオトコ、本当にタフであります。


　意外にも一軒宿ではなく、普通の温泉街にありました。
　ナベちゃんにも話したこと。最近、彼にそそのかされて信州や東北のいろいろな温泉を巡っているのですが、超メジャーな温泉以外にも、その土地その土地ならではの温泉街というものが存在するのだなということにやっと気づいたんですよね。彼に言わせると、ここも結構有名らしいんですが。


　知らずに入っていったら思わず「えっ!?」って呟くと思います、ここ。その理由がわかるように撮影したかったのですが、一向に動こうとせずに一眼レフでヌードを撮り続けているカップルに遠慮してこの構図でしか撮れませんでした。そう、混浴みたいです、ここ。


　２湯目。これまたそれなりに立派な温泉街の奥に佇む、有形文化財の温泉宿です。


　ここ四万温泉で300年の歴史を刻む建物の中に入ったとたん…「なにコレ？面白い!!」と感動してしまいました。連れてきてくれたナベちゃんに感謝。ちなみに、ここのグリーンカレーはなにげに美味いです。撮影してからふと振り返ると内側の壁には『撮影禁止』の文字が。すみません、誰もいなかったので勘弁してください。


　草津温泉で給油と買い出しを済ませたら、レインウェアを着こんで再び志賀草津道路に上がります。案の定、途中からは５ｍ先が見えない霧と大粒の雨の中を走り、麓に降りてからも薄暗くなってきた雨の中を奥志賀林道走りすることになりました。「ナベ、今日三回目の奥志賀だよね？」
　キャンプ場に戻ってみると、露天風呂からはコーセーたちの声が。ヤレヤレ、やっと合流できました。
　明日も雨でしょうか？マコちゃんのドコモ携帯のおかげで、今宵はさらに後追いのあのお方との連絡もなんとか取れてます。コーセーはおニューなテーブルを苦労しながら組み立ててます。