會津　５　【終】

RICOH CX2

『1,800Kmの旅』

「夏とは単なる季節ではない　それは心の状態だ」 　しみじみこの言葉を噛みしめることになった、今回のツーリング。ここ数年の真夏の40℃越えと不安定な空模様にはかなりうんざりしていて、たまには涼しい秋に休暇を取って思いっきり走りたいと思っていました。しかし、いざこうして９月に涼しい夏休みを終えてみると、大いなる満足感とともになんとも言えない不完全燃焼感に苛まれているのです。まったく汗もかかないしジリジリとした日焼けもない、不意打ちの雷や夕立もこない、休憩のたびに日陰に避難して熱中症予防する必要もなければ、アスファルトからの照り返しもまったくない、露天風呂には忌々しいアブのかわりに穏やかに赤トンボが舞っている…そんなすこぶる快適な数日間の旅を過ごしたはずなのに、なんだか夏に夏を過ごしそびれたような、心身ともに夏を浴びずにいきなり秋を迎えてしまったような、そんな気分なのです。毎年毎年、もう何十年もの間繰り返してきた真夏のロングツーリングのさまざまなシーンがこの身体には隅々まで染みこんでいて他の季節ではもうダメみたいです。来年はまた真夏に旅に出ようと思います。 　ところで。 　生まれ変わった晴れ男宣言、ニュー3peiの件ですが、本当に今年に入ってから公私ともに降られていないのですよ、マジですマジ！そして今回の1,800Kmのツーリングの間、通り雨にこそ遭遇したものの、レインウェアの出番はまったくなし。夜になればときおりテントを雨が叩いていましたし、（これはつい今しがたまで本降りの雨が降っていたのだろうな）という道もツーリング中に何度となく遭遇しました。でもね、降られないんですよ。みんなも半信半疑でしたけれど、「これ、いつもだったら思いっきり降られてるよね？ねっ？ねっ？」と問い詰めれば、気のない返事で「うーーん、確かに」と。これで被害者の会も解散のはずですわ。えっ？なんです？そりぁきっと秋だからだろうって？暦の上では夏デッス！by 次郎